●床暖房運転時の暖房費用と暖房快適性は、建物の断熱性能と気密性能に大きく左右されます。
●北海道・東北等の寒冷地から、西日本・九州等の温暖地まで、それぞれの地域に合わせた適正基準の断熱材が建物外壁や床・天井部等に施工され、気密性に優れたサッシュ窓等が採用された建物では暖房時に必要な熱量が極めて少なくてすみます。
●各地域に応じた適正な断熱材厚さ(基準断熱)等の詳細は、当工業会加盟の会員あるいは、設計事務所・ハウスメーカー・工務店等にお問い合わせください。
暖房費の目安
(1)暖房必要熱量
単位面積当りの暖房必要熱量(基準暖房負荷値):76W/m²・kとする。
算出条件
参考・温暖地(IV地区) | 参考・寒冷地(I地区) | |
建物の熱損失係数 | 4.2W/m²・k | 1.8W/m²・k |
室内・外の温度差 | 18℃相当 | 30℃相当 |
単位面積当りの暖房必要熱量 | 76W/m² | 54W/m² |
計算式
室内 | 単位面積当りの暖房必要熱量×暖房面積×1日当りの暖房時間≒1日当りの暖房必要熱量 |
居間 | 76W/m²×25m²×11時間≒20,900Wh |
食堂 | 76W/m²×7.5m²×6時間≒3,420Wh |
台所 | 76W/m²×2.5m²×6時間≒1,140Wh |
合計 | 日当りの暖房必要熱量合計≒25,460Wh |
(2)燃料の種類による暖房費
単位面積当りの暖房必要熱量(基準暖房負荷値):76W/m² ・kとする。
算出条件
●熱源ボイラ及び配管部の熱ロス25%とする。 ●燃料単価 灯油89.4円/L(石油情報センター平成18年10月)、都市ガス(東京ガス13A平成18年冬期)101円/m³ ●温水循環ポンプ等に使用される電気代は、わずかなため除きました。 |
計算式
1日当りの消費量 | 1日当りの暖房量 | 1ヵ月の暖房費 (ピーク月) |
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灯油 | ![]() |
89.4円/L×3.3L/日≒295円/日 | 295円/日×30日≒8,850円 |
都市ガス | ![]() |
101円/m³×2.9m³/日≒293円/日 | 293円/日×30日≒8,790円 |
※熱源機や温水パネル(マット)の仕様によっても費用は異なります。
また上記熱源以外に電気ヒートポンプ式温水熱源機もありますが、使用条件により左右されるため、詳しくは各メーカーにお問い合わせください。
